塗料の系統をどれにするかは、やはり工事に掛けられる予算で決まってしまうでしょう。
ただし、塗膜のもちは建物の構造上のレベルや立地環境に左右されるため、論理上15年もつとされる金額の高い塗装を施しても、15年間1度も塗り替えしなくても済むかどうかは建物によって異なります。
仮に15年の耐久性があるフッ素樹脂塗料を塗っても、15年の間に外壁のヒビやコーキングの劣化、外壁以外のカ所の劣化が出ていれば、足場を組まなくてはならない補修が先に出るかもしれません。
そうなると、ついでに外壁ももう一度、塗装し直したくなる人がとても多いです。
したがって、高価な塗料を使用して、ずっと放置するより、シリコン系塗料を使用して、10年程度の周期で塗り替えたほうが、美観の面でも建て物保護の面でも良い場合があります。
2. 塗料の種類は豊富にある
ひとつ系統の塗料をとっても溶剤タイプと水性タイプがあったり(溶剤タイプにも弱・強の違いがある)、形成される塗膜の硬さで見ても弾性タイプから硬性タイプがあり、さらに弾性塗料にも3回塗りの組み合わせによって微弾性~高弾性となり、なかには厚塗り専用の弾性塗料まであります。
これに付加機能として低汚染性、防カビ性、防藻性、透湿性、断熱性、遮熱性といったものがついてきますので、外壁塗料の種類はかなり多いのです。
したがって同じシリコン系でも1缶1万円を下回るものから3万円以上のものもあります。
3. 外壁塗料の付加的な機能
外壁塗料には付加的な機能をもたせた塗料も存在します。
塗料の付加的機能には低汚染性、防カビ性、防藻性、透湿性、断熱性、遮熱性などがありますが、よく知られているのは「ADIVAアディバ」「光触媒」「ガイナ」「ナノテク」等の低汚染性の付加的機能などです。